いまさら聞けない受験の基礎知識

 「いまさら聞けない受験の基礎知識」は、有名予備校の講師や首都圏の超進学校の生徒には当たり前の受験についての基礎知識を、多くの高校生や親御さんに共有していただく為のブログです。

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英熟語三択に関してですが、これは苦手な方が多い。

まず、そもそも英熟語って難しい訳です。英単語が二つか三つかあって、それぞれの英単語とぜんぜん違う意味になっている。でも読んでいる時は、少なくとも日本人は、もともとの英単語の意味にひっぱられたりして、よくわからないことになる。そういうこともあり英熟語は難しい訳です。

解決策としては、ネイティブの気持ちになって考える事です。どうして、put+up+withで●●という意味なのかを、それぞれの単語の日本語訳から考える。こういう作業を形態素分析というのですが、こういう姿勢が大切です。

あと、慶應SFCに出てきそうな英熟語が一気に対策できるものとしては、英検1級・準1級の過去問があります。あと、体系的に学びたいのであれば、時間があればですが、ネイティブスピーカーの前置詞もおすすめです

実は、慶應SFCの問題に出て来る英熟語にありがちなことですが、英検1級・準1級の過去問に出て来る英熟語より、やや単語レベルが難しい印象があります。


こと、どうしても見た事がない、難しい単語にあたった時に、とくに辞書が使えないときの対策ですが、語源、つまり接頭辞と接尾辞と語幹からその単語の意味を推測することです。

この感覚をつかむにはカタカナ語源屋というサイトがおすすめです。100のカタカナ語から、2000単語ぐらいをこのやり方で習得することができます。

 

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英文解釈
についてですが、これはそもそも基礎英文法ができていることが前提です。仮定法や関係副詞以外はすべて中学校で習っているわけですし、これら二つの例外でさえも、良い指導者であれば中学英文法の延長線上で説明できるわけですから、まずは基礎の英文法を習熟することが大事です。

五文型をしっかり習得した上で、修飾構造には、前から修飾するか、後ろから修飾するか、真ん中に挿入されてるか、並列されているかしかないという当たり前のことを再認識した上で読めば、読めない文章はありません。

 

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次、英文背景知識対策についてですが、これは良く言われるように過去問をひたすら読むことが王道です。過去20年分ぐらいの過去問であれば、ネットオークションや予備校に行けば置いてあるはずなので、ぜひとも用意してみてください。

ただ、漫然と読んで何も整理しないのであれば、それでは足りない。慶應SFCを受けるのであれば、できれば慶應SFCの英語課題文・京大経済の小論文課題文(英語)・リンガメタリカ・アカデミック・速読速聴あたりは読んで、どういうテーマが出て来てるかぐらいはグルーピングしてみてください。

私の分析では、2回以上出た事があるポビュラーテーマが15個、1回だけ出て来たテーマが70個ぐらいです。基本的に新規テーマの出題は環境情報の大問第二問以外ではないと見ていいと思います。


毎年この70テーマについては教え子様に解説していますが、英語・小論文ともに環境情報以外では、かならず既出分野が出てきました。環境情報はやたら奇抜なテーマを出したがるところがありますが、それでも70個のテーマについてある程度習熟していれば、その応用で理解できることが多いです。
 

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英文読解
についてですが、これはディスコースマーカー本とかを買って、接続詞に線をつけて、適当に読み飛ばすような勉強だけは絶対やめてください。 その上で、まず大前提としては、先にも述べたように暗唱を通じて、すべてを精読かつ速読できる英語力を付ける事です。これがまず大前提です。

その上で、そこまでやってもなお、読んだはいいけど内容を左から右に忘れていく、ぱっと問題に解答できないというときに、初めて課題文に記号を付けるということに意味を持つようになります。


まず、入試で使われている課題文をざーっと読んで、使われている接続詞をすべて書き出しましょう。その上で、それぞれの接続詞がどういう意味を持っているかを調べて、グルーピングしていきましょう。


自分なりに分かりやすい分類をつくってみて、記号を作ってみて、それに従って問題を解く時には読み返す
のが王道かなと思います。

よく予備校なんかでは、いろいろなテクニックを教えてもらいますが、ああいうのはあくまでもその講師にとって効果的だったその講師が見いだした方法論にすぎず、ろくに反復訓練もしないまま使うと、生兵法はケガの元になるのでお気をつけ下さい。