今日二弾目は「本を1万冊読んでも、バカはバカのままなのか? 〜なぜ、量は質を生まないのか〜」についてです。これは私自身もいつも経験してることで、たとえば本をたくさん読んだとか、セミナーに一杯行くとか、Facebook友達(=人脈)が多いとか、そういう人を私はほとんど信用しません。
CheNaoto 2013-08-25 20:15:13

私は大量の本を読んだ事を自慢する人も大嫌いだし、仕事をろくにせずイベントやセミナーにばかり行く人も大嫌いだし、いろんな人との人脈(笑)を自慢する人も大嫌いです。特に人脈という言葉が大嫌いです。人との関係をなにかお金か損得か、そういうもので見ている気さえするからです。品がない。
CheNaoto 2013-08-25 20:16:31

書店に行くと、速読のやり方について書かれた本が一杯あります。一年で100万冊読んだ私の速読術みたいな本が一杯ある訳です。私は常々不思議なのですが、一年で100万冊読みましたみたいな人が、社会の重要な位置で大活躍している例をほとんど知りません。速読は頭を悪くするとさえ思います。
CheNaoto 2013-08-25 20:18:15

ああ、タイトル変えようかな「速読は頭を悪くする! 〜本を1万冊読んでも、どうしてバカはバカのままなのか?〜」のほうが分かりやすくていいですね。うんそうしよう。
CheNaoto 2013-08-25 20:19:56

で、読書量自慢の話ですが、そもそも世の中にはそんなに読むべき本ってそんなにたくさんはないのです。書店や図書館(とくに書店)に行くとよくわかりますが、世の中には時間の洗礼を経た教科書的な本と、その他多数の本があります。後者は趣味でもなければ読む必要はありません。
CheNaoto 2013-08-25 20:21:16

あと、インターネットみたいに新しい業界の事は新しい本を読まないとダメだからといって、本を大量に買い込む人もいますが、これも必要ないでしょう。インターネットみたいに新しい業界であれば、さっさと作って、さっさと仕事を始めた方が遥かによくわかります。見通しがつきます。
CheNaoto 2013-08-25 20:21:59

例としてネット家庭教師というのは、インターネットの映像授業の市場拡大がすごいので、どうにかしてこれも市場を開拓できないものかということでやっていて、私もスカイプの家庭教師で、客数を増やす方法が見えたので、出資を受けて規模拡大をしているわけですが、こういうのって誰も分からない。
CheNaoto 2013-08-25 20:23:13

誰もまだ正解が分からない業界に居る時は、スカイプ英会話のことを研究したり、最新のインターネット関係の書籍を読む事も、確かに少しは役に立つのかもしれませんが、それ以上に、新しい業界、新しい市場にいるからこそ、教科書的な古い本、古典を読む必要に迫られます。
CheNaoto 2013-08-25 20:24:08

なぜなら、最新のネット関係の書籍や、スカイプ英会話の例をそのまま学んでも、講師の属性も、顧客の属性も全然違うわけで、そういう新しい物の小手先だけを学んでも、ほとんどの場合うまく行かないからです。小手先というのは、講師や顧客の属性に最適化された部分です。
CheNaoto 2013-08-25 20:25:14

だから、スカイプ英会話のマーケティング方法の小手先を学んで、スカイプ家庭教師のマーケティングを小手先の真似ごとでやろうとするとほとんどの場合失敗します。世の中はそれほど甘くないのです。適切なユーザーに、適切なアプローチをする為には、小手先ではなく本質で勝負しないと行けません。
CheNaoto 2013-08-25 20:26:41

ですから、新しい市場を開拓する時に役立つのは、たとえば「影響力の武器」「競争の戦略」「コトラーのマーケティング」「ビジョナリーカンパニー」「マネジメント」と言われるような経営学その他の古典です。
CheNaoto 2013-08-25 20:28:19

意外なように思われますが、同業他社のマーケティングの小手先のパクリや、最新の事例のパクリというのは全く役に立たないことが多い。だってパクリはパクリでしかないんですから。パクリだったら、相手方の方が実戦経験も細部での失敗経験も多いから、相手の方が強いに決まってるじゃないですが。
CheNaoto 2013-08-25 20:29:08

だから、パクリはだめなのです。やはり困った時ほど古典に立ち返って、その上で、自分で全部考えて、自分で行動して、自分で責任を取らなければ行けない。自分はスカイプの家庭教師をしていたときそうでした。最近、小手先パクリばかりやっていたけれど、やはり結果が良くない。
CheNaoto 2013-08-25 20:30:48

スカイプ家庭教師が繁盛していたときの基本に戻らないとダメだなと痛感しました。10月〜11月にかけて、この基本に戻った、私たちが一番強いマーケティング方法をひたすらやる時期を作ります。やはり古典から学んで、そのフレームワークを活かしながら、自分なりに苦しみながらやるしかない。
CheNaoto 2013-08-25 20:31:54

速読とか読書量を自慢する人に決定的に掛けているのは、つまりこの自分で苦しみながらやる、自分で深く考える、自分の意思で行動する、という部分です。だから彼らの言葉というのは、どこかで聞いたような言葉が多く、薄っぺらく、地に足が付いておらず、心に響かない。
CheNaoto 2013-08-25 20:33:34

だから、速読とか読書量自慢をする人というのは、社会的に影響力がないのです。速読が得意で読書量を自慢して、それだけの人で誰か社会的に影響力がある人はいますか? もちろん社会的に影響力がある人で、実は速読も出来るし、本もたくさん読んでいる人がいるかもしれませんが、言わないでしょ。
CheNaoto 2013-08-25 20:34:25

そもそも、私の周りで社会的に成功した人(こと商売において)の中で、速読を自慢する人は居ません。速読は頭を悪くするのではないかとさえ、速読をすると運が悪くなるのではないかとさえ、最近の私は思っています。
CheNaoto 2013-08-25 20:36:14

反知性主義だという誹りさえ受けるかもしれませんが、黙って聞いていただきたい。そもそも、本をばーっと読むような人、深く吟味して自分で考えたりしない人、読書量を自慢するような人というのは、あれがいいかもこれがいいかもとあっちこっちに興味が行き、注意力散漫で良くない。
CheNaoto 2013-08-25 20:37:23

私が、塾をやっていながら、能力が高い人をあまり買わないのはそういう部分です。下手に頭がいいと、あれがいいかもこれがいいかもといって、興味の対象があちこちに移り、一つのことをどっしりと腰を据えてやることができない。学歴が高い人に転職貧乏が多いのは、こういう背景もあります。
CheNaoto 2013-08-25 20:38:40

そうではなくて、多少バカでもいいので、どっしりと一つの事に腰を据えて、それをずっと極め続けることが大切だと私は考えています。この道50年の靴屋さんとか手縫いのテーラーとか寿司屋さんとかすばらしいじゃないですか。そういう不器用だけれど何かを極めた人生を送りたい。
CheNaoto 2013-08-25 20:39:56

本当に美しい人生というのはそういう人生だと思います。あれがいいかも、これがいいかもと興味関心がそれて、確たる動機も信念もなく、その時よさそうな物に飛びつくような人生は、たとえそれがうまくいったとしても、軽薄だし地に足が付いていないし、私はそういう人は嫌いです。
CheNaoto 2013-08-25 20:40:46

読書量自慢とか、セミナー参加自慢とか、人脈自慢とか、そういう人生は、なにか一つのことを極める人生とは対極にあります。本を読むのに時間が掛かったって、仕事に熱中しすぎて友達や恋人との付き合いが疎かになったって、イベントなんか参加しなくたっていいじゃないですか。
CheNaoto 2013-08-25 20:42:57

本を読むのに時間が掛かれば掛かった分だけ、その本の内容は長期記憶になり、自分の行動を変え、結果として(本の選び方さえ間違わなければ)自分の人生をより良くするのだと思います。
CheNaoto 2013-08-25 20:43:46

もっといえば、セミナーなんて行かなくて良い、人脈なんて作らなくて良い。本当に一つの仕事を熱心にやって、苦しみながら最初のお客様を作って行って、そういう人だったら、べつにセミナーなんかいかなくても、人脈なんか作らなくても、人は集まってくるものです。
CheNaoto 2013-08-25 20:44:52

目の前の仕事を真面目にやっていれば、必ずチャンスは開けます。たとえば、ベンチャー起業でも本当に優れたサービスを運営していれば、黙ってても証券会社なり監査法人なりが優良な取引先を紹介してくださって、個人向け営業がうまく行かないときでも食いつなげるようにしてくださるのです。
CheNaoto 2013-08-25 20:45:42
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だから、信じるものといったら、自分の読書量でもなく、セミナー参加回数でもなく、まして困った時に金貸してくれとさえ言えないFacebook友達なんかではなく、やはり自分の仕事に対する真摯さ、真剣さを信じるしかない。もしその努力が報われないのなら、それは努力が足りないのです。
CheNaoto 2013-08-25 20:46:51

そういう意味でいうと、人格的に極端にうすっぺらい人が多数参加する自己啓発セミナーであったりとかは、本当に罪が大きいと思います。私はあの手のイベント付き合いで出てみて、素晴らしい人格者みたいな人に出会ったことがないのです。
CheNaoto 2013-08-25 20:48:14

速読にも似た部分があります。クソみたいな本を何冊読んでも、何十冊読んでも、何百冊読んでも、何千冊読んでも、何万冊読んでも、あなたの身にはなりません。きっと役に立たないでしょう。そんなことをするぐらいなら、大切にすべき人を大切にし、大切にすべき本を大切にすべきなのです。
CheNaoto 2013-08-25 20:49:21

これは勉強にも言える事ですが、たとえばたくさん参考書をやったとか、そういうことを言う人は大体ダメです。ほとんどの場合第一志望校に合格できません。やるべき事は少なくしなければ、いけません。やる回数を増やす、反復量を増やすことこそが大事なのです。
CheNaoto 2013-08-25 20:50:22

たとえば、同じテーマに付いて10冊の本を読んだ場合と、同じテーマの権威的な教科書を10回読んだ場合では、どちらがよい成果が出るかというと、間違いなく後者です。なぜならば、10回読む事で、1回目に分からなかった事が、2回目にわかり、と言う風に応用できる範囲が増えるからです。
CheNaoto 2013-08-25 20:51:30

よく勘違いされがちなことですが、応用力というのは難しい本を読んだり、難しい教材をやったからといってつくものではありません。難しい問題をやって付くのは、難しいある1つの問題の解法を再現する力です。他の問題にはまったく応用はできない。
CheNaoto 2013-08-25 20:52:33

応用力というのは基礎の反復によってしか生まれません。基礎の反復によってのみ、はじめて応用力は生まれるのです。それを間違えてはいけません。
CheNaoto 2013-08-25 20:52:54

また、スピード的にも、たくさんの本を乱読したり、たくさんの問題をやるより、基礎の良質な問題を徹底反復したほうが時間が少なく済みます。量は少なく、反復数は多く、スピードは早くというのが成功する行動の原則です。
CheNaoto 2013-08-25 20:53:49

考えてみれば、速読はこれらの原則すべてに反します。量は多いし、反復数は少ないし、なんだかんだ人生の貴重な時間を浪費します。セミナーも、Facebook友達をやたらつくることもこれに似ています。やはり人生一度しかないのですから、有意義な物事に時間を割くべきでしょう。