で、小論文対策についてですが、これは直前期で本当に悩む人が多い! 受験生はみんな、センター利用で合格する!とか前期で合格する!とかそういう目標を抱えて、旧日本軍のごとくパカ楽観的に気合いと根性で突っ走るわけですが、人生はそんなにうまくいきません。残念ながら。
CheNaoto 2013-08-19 09:15:51
それで、後期試験なり私大なり、成績がいいと成績がいいで運良く推薦入試、あと医療系の大学・学部なら予期せずにさほど重要視していなかった小論文試験を受ける羽目になって、いやこまるわけです。どうしたらいいかと。
CheNaoto 2013-08-19 09:18:05
ここでまた運が悪いことに、いろいろなことを言う人がいるわけです。起承転結で書いた方がいいよとか、読むだけ小論文を読めばいいよとかそういうことです。困った事です。どうしたらいいのか。
CheNaoto 2013-08-19 09:21:55
たとえば、起承転結で書いた方がいいよというアドバイス一つとっても、冷静に考えたらおかしいということがよくわかる。だって、起ってなに? 承ってなに? 転ってなに? 結ってなに? って質問して答えられた先生を見た事がない。本人がよくわからないものを教えるというのは狂気の沙汰である。
CheNaoto 2013-08-19 09:25:28
一応ここで書いておくと、起っていうのは書き出しのことです。でも、小説なんかでもタイトルと書き出しを決めるのが一番むずかしい。これだけで一年悩むこともあるぐらいです。だから書き出しがかければなんでも書けるし、書き出しなんて思いつかない。だからこの書き方はありえない。
CheNaoto 2013-08-19 09:28:00
承っていうのは、承けたまわっているべきことという意味だから、まぁ、背景知識ぐらいのものでしょう。それがとんと分からないから困っている訳で、やはりかけない。課題文からまとめてくるにしてもなかなか難しいし、課題文がない出題だったらもう地獄の苦しみ。
CheNaoto 2013-08-19 09:28:57
転っていうのは、論理展開のこと、なんか一般論から、がらっと作者の主張が出てくるところだよという説明を聞いた事があるけれども、こんなの書けたら苦労しない。例によって、具体的な書き方の技術に関してはなんの言及もない。
CheNaoto 2013-08-19 09:29:43
結っていうのは、結論だってことぐらいはさすがの私でも分かるけれど、起承転結のうち最初の三つが訳分からないのに、一番最後が書ける訳がない。だからこれも却下。ほんとうにありえない。ありえないありえない。なんでこんな教育法が日本の作文指導の中心に据えられているのか、本当に分からない。
CheNaoto 2013-08-19 09:30:58
そこでついに救世主が登場する。読むだけ小論文(笑) 日本の論点(笑) 読んで内容覚えてそのまま書けば良いです!(笑)ってなんなんだこれは。勉強したテーマが出てこなかったらどうするんだ。そもそも、読んだ事があるから書けるというのは小論文ではない。
CheNaoto 2013-08-19 09:32:21
どんなテーマが出て来ても、論理的思考という道具を使って、問題を解決できるようになるというのが小論文学習のゴールであって、読むだけ小論文とか日本の論点を覚えて書き写せば良いというのは、それ自体が小論文学習の敗北ではないかと思う。
CheNaoto 2013-08-19 09:33:15
そもそも問題として、読むだけ小論文に載っている例も、日本の論点に出て来る論文も、あと、朝日新聞が受験に使えるといって売り込んでいる天声人語も、論理的思考のかけらもなく、小手先で表面的で装飾だらけで、あんなものは小論文ではない。
CheNaoto 2013-08-19 09:34:08
小論文というのは、問題を特定して、原因を分析して、原因を潰すことで問題を解決する一連のプロセスを文章化したものである。読みやすい文章にするためにはプラスαの工夫が必要だけれども、おおよそ流れとしてはこんなところだ。
CheNaoto 2013-08-19 09:35:08
だから今日は、問題を特定するとき、原因を分析するとき、問題を解決するときに受験生がやりがちな間違いと、文章を読みやすくし、内容が読者の頭に入ってきやすくするために書いておいた方がいいいくつかの事、あとはネットでも拡散するような影響力ある文章を書くために必要な事を少し書きます。
CheNaoto 2013-08-19 09:37:31
まず、何度も紹介しているように、小論文で必要な要素は本来三つしかない。1.何が問題になっているのか? 2.問題の原因は本当のところなにか? 3.解決するための方法はなにか? たった三つだ。この三つしかない。
CheNaoto 2013-08-19 09:38:46
この三つに付随する要素として、問題を特定するための分析の流れを書く必要があったり、原因を特定したときに、その原因が妥当かどうかを吟味・検証する必要があったり、解決するために必要な方法をこれまた吟味・検証する必要があるのだけれど、このあたりの話は後で書く。まずは本題だ。
CheNaoto 2013-08-19 09:39:59
まず、何が問題になっているのか?について。課題文がある問題かない問題かによっても違うのだけれども、基本的に課題文がある問題については、世の中で言われているところの一般論と、作者の主張が食い違う部分に問題点がある。
CheNaoto 2013-08-19 09:42:08
そこに問題意識を見いだして、自分なりに、原因を分析し、解決するのが小論文。課題文がない形式であれば、やはりこれも、世間一般て言われていることと、自分の持論のあいだに食い違いを見いだして、そこに問題意識を見いだして、自分なりに原因を分析し、解決するのが小論文。
CheNaoto 2013-08-19 09:42:57
あとで書くと書いていた問題意識の見つけ方だけど、いま書いちゃう。だいたいそれが論説文が付いている小論文であれ、課題しか書いていない小論文であれ、物事というのはどんな物事であれ、二つの軸の中で動いている。
CheNaoto 2013-08-19 09:44:02
一つは、時間の軸。昔から今、未来に向かって動いている。もう一つは、場所の軸である。これはちょっと批判があるけれど、京大経済かSFCでも受けるわけでないかぎりは、発展途上国から先進国化していくというふうにおさえてもらえれば良い。
CheNaoto 2013-08-19 09:45:08
だから、あるテーマ、たとえば男女共同参画社会というテーマがあったら、そのテーマについての具体的な動きがどうなっているか。昔から今にかけて日本ではどうかわったか? 日本ではどうで、アメリカではどうか? とこのあたりのことを自分が知っている具体例を元に整理していく。
CheNaoto 2013-08-19 09:46:05
歴史というのは、昔から今、未来に向かって進歩しつづけるので、(これも京大経済とかSFCだと別の議論が出て来るけれども、とりあえず今はその議論は省く)これからどうなるかをだいたい予測する。その上で、未来にどんな問題が起こるだろうかということを予測し、それを自分の問題意識にする。
CheNaoto 2013-08-19 09:47:05
これが問題意識の見つけ方である。
CheNaoto 2013-08-19 09:47:18
あと、問題意識を見つけるときに注意しないといけないことがいくつかあるので、これも触れておく。問題意識を見つける時にまず注意しないといけないのは、課題文がある小論文であれば、世間一般で言われている論と作者の持論のあいだに共通点がないか探す事だ。
CheNaoto 2013-08-19 09:48:08
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それはたとえば、世界と作者が共有している理想の社会像でもいいし、世界と作者がその問題について思考する上でとらわれている固定観念でもいい。なにかしら、世界なり作者が考える土台にしている共通点がある。それをしっかり把握することが大事だ。
CheNaoto 2013-08-19 09:48:58
それが把握できないと、結局自分の論も、世の中のありきたりな論となにも変わらなくなる。それでも大学には合格できるけど、小論文を書く上で面白くないし、影響力がある文章はかけない。あとそういう小論文が書けると、慶應 SFCにはすごく入りやすくなる。
CheNaoto 2013-08-19 09:50:30
あんなクソ田舎の大学入りたい人がいるかどうかわからないけれども、自分の意見が世間一般の意見とさほど変わらないものであるというのはつまらない事だと思うので、ちゃんと問題の原因の本質を追求して、問題を解決するためにも、作者の持論の位置と、世間一般の論の位置をしっかり把握すること。
CheNaoto 2013-08-19 09:51:19
これら二つの論が、それぞれどんな理想をもっているのか、どんな固定観念・下手すると勘違いによって成り立っているのかを知る必要がある。
CheNaoto 2013-08-19 09:52:49
受験生がよく勘違いしがちなことだけど、作者や世間一般の意見というのは、世界の事実とは違う。作者も「世間様」も、それぞれにとんでもない思い違い=解釈の中で生きている。事実の世界と、作者なり世間様が解釈している世界は違うのだということをまずは強く認識しないといけない。
CheNaoto 2013-08-19 09:53:50
そういう認識さえできれば、絶対的な正しさなどないことに自ずと気付くはずだ。だいたいつまらない生き方をしている人の文章というのは「私が絶対正しいのよ!」というヒステリックさに溢れている。それはベンチャー起業の起業家には必要不可欠な素質だけれども、そればかりではいけない。
CheNaoto 2013-08-19 09:54:51
正しさというのは、絶えず正しくあろうとする姿勢からしか生まれない。事実として正しさなんてものがあるとしたら、解釈の世界で生きている私たちが正しいと思う事なんていうのは、正しさという核の周りで彷徨っている何かに過ぎない。それでも正しくあろうとすることだ。
CheNaoto 2013-08-19 09:55:46
だから、私は「私ってほら正論言う人だからさー!」という人が大嫌いだ。鼻持ちならない我慢できないものがある。自分の意見を正論という奴ほど信用できなものはない。正しさなんてないのだ。それでも正しくあろう、少しでも正しさに近づこうという真摯な姿勢だけが科学的なのだ。
CheNaoto 2013-08-19 09:56:40
もっといえば、少しでも正しく有ろうとして、指で石を削るような努力をすることによってしか、人の心を打つような文章は書けないのだ。共産党とか社民党の奴らの話がことごとくつまらない、いや政治家の話がことごとくバカなのはこのあたりが影響している。
CheNaoto 2013-08-19 09:57:26
私が竹中平蔵研究会にいたとき、先輩から強く注意を受けていたのはつまりこういうことだった。竹中先生は(意外に思われるかもしれないけれど)、自分と同じ意見をゼミ生が言うことを強く嫌っていた。それが自分で考えた結論であれば、マルクス主義者になっても良いと言わんばかりの態度だった。
CheNaoto 2013-08-19 09:58:27
わたしは、竹中先生のその真摯な姿勢に心打たれるものがあった。研究者には向かないと思ったので、大学に行かなくなり、自分で商売を始めた。
CheNaoto 2013-08-19 09:59:27
それにしても、少しでも正しさに近づくためには正しさのまわりを彷徨っているだけの人間なのだということを自覚しなければならないということに気付いた、そういうマインドを手に入れることができたのは、先生のおかげでしかない。本当に感謝しています。
CheNaoto 2013-08-19 09:59:49
話が脱線したけれど、このマインドを持つ事はすごく大事。
CheNaoto 2013-08-19 10:00:16
あとは、課題文作者なり世間一般がどういう考え方の元で論を組み立てているかがわかったら、次は課題文作者ないしは自分の意見と、世間一般の意見はなにが違うのかというところを明確にしないといけない。
CheNaoto 2013-08-19 10:01:16
多分絶対的な正しさというのは世の中のどこかにはあって、ただ解釈の世界に生きている私たちは残念ながらそのまわりを周回することしかできない。絶対的な正しさから近づいたり、離れたりしながら。
CheNaoto 2013-08-19 10:01:59
だから、課題文作者の意見、世間一般の意見、自分の意見がどういう意見なのかということは、それ自体をみてもよくわからない。それぞれを比較・対照することによってしか、それぞれの意見がどういう性質を持つ物なのかというのはよくわからないものなのだ。
CheNaoto 2013-08-19 10:02:50
だから、それぞれの意見がどういう部分が違うのかということをしっかり把握することが大切だ。そうしないと、それぞれの意見がどんな意見なのかということすら把握できなくなるからだ。
CheNaoto 2013-08-19 10:03:43
あと、文章読解のテクニックとして大事なのは、世間の一般論に対して逆接の接続詞で歯向かっているところが作者の主張である。このことは認識しておかないといけない。意外と認識できていないことが多い。
CheNaoto 2013-08-19 10:04:32
あと、課題文中で作者の主張を大ざっはに大本を掴むために一番大切なのは、否定的な語句をつかっているところだ。小論文を書く事というのは、世の中の考え方を否定して、自分の指摘をそこに加えて対決させることで、世の中をより良くする為の営みなので、否定的な語句というのは特に重要な意味を持つ。
CheNaoto 2013-08-19 10:05:49
あと、課題文を読んでいると、難しくてよくわからない言葉が頻発する。ただ、それは課題文を書いている人も悪気はないのだ。わかりにくく文章を書こうと思うバカはいない。課題文を書く人はそこまでバカではない。
CheNaoto 2013-08-19 10:06:41
ただ、残念なことに、普段自分が住んでいる研究者の世界で使われる言葉を悪気無くいつもの調子で使ってしまったり、あとこれが多いと思うのだけど、なんか人から頭良いって思われて研究室に入って来た女子学生の一人でも食いたいという男性ホルモン旺盛な時期に書いた文章はだいたいクソである。
CheNaoto 2013-08-19 10:07:26
そういうことで、まことに残念ながら課題文というのはわかりにくいというか、読みにくいというか、わけのわからない文章が出る事が多い。
CheNaoto 2013-08-19 10:08:01
これはちょっとした笑い話だけど、京都大学の経済学部の論文試験は昔、英語の文章を読解して書く小論文と、日本語の文章(海外の本の和訳であることが多い)を読解して書く小論文があったけど、前者のほうが遥かに理解しやすかった。
CheNaoto 2013-08-19 10:08:44
まず英語の文章は、特に移民や留学生が多いので、international editionがあって教科書に使われるぐらいの英語であれば、TOEICで500点行かなくても読める。大学入試の英語より簡単で読みやすいという例が多い。経済学の教科書なんか大学院レベルでもとくにそうだ。
CheNaoto 2013-08-19 10:09:43
あとは、構文構造がしっかりしてるので、仮に分からない単語があっても、修飾語句を見てだいたいこんな単語かなとあたりをつけることもできる。日本語だとこれができない。
CheNaoto 2013-08-19 10:10:37
とはいえ、前後を探せばかならず分かりやすく説明している部分があるはずなので、難しくて訳が分からないのだけどキーワードというような言葉に遭遇したら、前後を目を皿のようにして探してほしい。そして、キーワードを説明している部分を見つけてほしい。これはもう訓練である。
CheNaoto 2013-08-19 10:11:10
あと、さっき対比させることで、それぞれの論がどんな論なのかわかるという話をしたけれど、対比するときに数字を入れる事も大事だ。規模感の違いがわかると議論が楽になるし、対比させることで分かりやすくなるという意味でいうと、数字が入っているような話題というのは特にそういう事が多いからだ。
CheNaoto 2013-08-19 10:12:10
あとは、課題文が長過ぎて、読み切れない、時間内に読めないという意見もある。その場合は邪道ではあるけれども、たとえば〜から始まる例示の段落をすべて無視するという方法がある。
CheNaoto 2013-08-19 10:13:33
例示というのは、ある抽象的な話題を具体化しているだけなので、抽象的な話題のまま理解できるのならば、読み飛ばしてもさほど問題ないことが多いのだ。むしろ丁寧に読むべきなのは、逆接や否定の語句があるあたり、世間一般の主張と作者の主張が対立するあたりの話だ。
CheNaoto 2013-08-19 10:14:09
ここまでで、とりあえず1.問題意識を見いだすところまでの解説は終わった。本当に長かった。なんでこんなに小論文を書く事は難しく、考えなければならないことが多く、面倒くさいのか。
CheNaoto 2013-08-19 10:14:48
ただ、考えなければならない事が多いというのはいいことなのだ。逆にいえばそれさえはっきりできていれば小論文が書けるということなのだから。いままでの小論文指導というのは、これこれこういうプロセスで書けば勝てるという道筋を示さなかった。だから難しい簡単以前に不可能だった。
CheNaoto 2013-08-19 10:15:30
あげくの果てに小論文はセンスだとさえいわれてきた。ただ、そんなことはない。小論文は数学と一緒で解くための道具をもち、それを身体と一体化させることができればかならず勝てる教科なのだ。だから、諦めないで読み進めてほしい。
CheNaoto 2013-08-19 10:16:12
次は、2.問題の原因を分析すること。さっきの復習になるけれど、時代の軸、場所の軸、未来予測、問題発見からとりあえず問題意識を見つけることはできたので、これからはその問題の原因を分析するかいう部分にフォーカスして解説を続けて行こう。
CheNaoto 2013-08-19 10:17:33
問題の原因を分析するために必要なのは、問題を分解して、そのあと原因を分析することです、とコンサル風に言う人も多いけれど、まぁ、普通の人は絶対に問題を数え漏らしも、ダブりもなく把握することなんて絶対無理なので、ピラミット型に問題を分解することなんて絶対やめたほうがいい。
CheNaoto 2013-08-19 10:20:04
これは、そもそも何の取り柄もない普通の受験生がどうやって小論文無双になるか、それこそ私のかつての教え子様が慶大プレで小論文は2位とか3位とか5位とか7位とかを軒並み取ってくれた時みたいに、小論文無双になるかということを追求して書いた文章だ、
CheNaoto 2013-08-19 10:21:11
だから、なるべく減点要素を少なくして、取れる点数を取り切るところに焦点を当てている。よって、ピラミット型に問題を分析するなんてことはしない。もっとおおざっぱなやり方をここでは採用する。
CheNaoto 2013-08-19 10:21:50
それは、自分が見つけた問題意識の原因を、大きな原因だと思う奴を一つ決めることである。これぞ諸悪の根源みたいな奴を一つ決めるのである。その上で、今度はなぜなぜ分析に入る。
CheNaoto 2013-08-19 10:23:04
なぜなぜ分析というのは、なんでAが問題なの?という問題があったら、Bだからという答えが出る。そしたら今度はさらに、なんでBが問題なの?という問題を設定する。そしたら、Cだからという答えが出る。そこで今度は、なんでCが問題なの?という問いを設定する。
CheNaoto 2013-08-19 10:24:57
Dだからという答えが出る。そこでもうこれ以上考えられなくなったら、そこで原因分析を止め、その原因=本当の諸悪の根源を潰すような解決策を考えるという問題解決のプロセスである。
CheNaoto 2013-08-19 10:25:44
この手のなぜなぜ分析を使うときに、受験生が陥りがちな間違いは、同じ言葉の言い換えをなぜなぜ分析と誤認することである。一つ例を上げよう。
CheNaoto 2013-08-19 10:27:24
たとえば、なぜ朝鮮人が嫌いなの?という問題があるとする。ここで、受験生は韓国人だからという。そこで、なぜ韓国人が嫌いなの?と聞く。すると、朝鮮人だからという答えが帰って来る。これが同じ言葉の言い換えをなぜなぜ分析と誤認することである。
CheNaoto 2013-08-19 10:28:20
こういうふうに書くと笑い話だけれども、こういう風な議論をする人が大人でも本当に多い事に驚きを禁じ得ない。どうしてこんなことが起きるのだろうか?
CheNaoto 2013-08-19 10:28:54
ここで、正しいなぜなぜ分析の例も出そう。話題はさっきと同じで、なぜ韓国人が嫌いなのかという話だ。戦後賠償だなんだとうるさくいうからだという答えがあるとして、では韓国人はなんで戦後賠償を求めるのか? なんで日本は戦後賠償をしないのか?という問題が出て来る。
CheNaoto 2013-08-19 10:29:50
すると、日本は日韓基本条約で韓国政府に対しては事実上の戦後賠償をしていること、ただドイツなイタリアのように体制が変わった訳ではないので面子の問題もありそれが戦後賠償だと名言できなかったこと、
CheNaoto 2013-08-19 10:31:20
最後に韓国の国民個人への戦後賠償はしておらず、またそもそも日韓基本条約で事実上の戦後賠償をしていたことを韓国の国民は知らないこと。などが韓国人が戦後賠償だなんだとうるさくいう真の原因であることが分かる。
CheNaoto 2013-08-19 10:31:52
ならば、これらの真の原因を潰すような解決策を書けばいいだけの話である。面子の問題は日本が天皇制を変えることはむずかしいのでほっとく。個人の戦後賠償についてもなかなか財政的に難しい部分がある。
CheNaoto 2013-08-19 10:32:50
日韓基本条約で事実上の戦後賠償があったことを韓国人が知らないということであれば、なんなら韓国のメディアに意見広告でも出す。これが一番安上がりで、簡単にできる解決法だということであればそれを採用すればいい。こういうふうな形で解決策を吟味するのである。
CheNaoto 2013-08-19 10:33:30
ここまでが2.原因分析の話。次、最後は3.問題の解決策をどうまとめるか。
CheNaoto 2013-08-19 10:35:24
問題の解決策を吟味する上でまず大切なのは、その解決策では問題は解決されないという前提に立って考え抜くことである。背理法とでも言おうか。
CheNaoto 2013-08-19 10:38:12
たとえば、さっきの話であれば、意見広告なんか出しても反発されるだけ、個人への賠償は財政難だから無理だし、事実認定が難しい、というふうに問題解決に際しては無限に新しい問題がわき上がって来る。
CheNaoto 2013-08-19 10:38:58
そもそも、課題がない問題解決プロセスなんてあるわけがないのだ。だから問題解決プロセスの中で何か問題が出て来ても、逃げずになぜなぜ分析を駆使して真っ正面から取り組まなくてはいけない。その上で、どれが解決しやすい課題か、というのを考えて採用すべき問題解決プロセスを決めるのだ。
CheNaoto 2013-08-19 10:42:15
あと、同じく問題解決プロセスを吟味する上で大切なのは、利害関係者検討だ。背理法がいわば解決する側からどれがもっとも解決にふさわしい手段を選ぶ手段だとしたら、利害関係者検討は解決される側からの解決手段の検討だ。これがない解決策は絶対にうまく行かない。
CheNaoto 2013-08-19 10:44:34
たとえば、この話であれば、韓国政府、主権者である韓国国民、韓国の戦争被害者、日本政府、主権者である日本国民あたりが利害関係者になる。それぞれの感情になるべく配慮した解決策でなければならない。
CheNaoto 2013-08-19 10:45:27
一番最悪の解決策はなにかというと、誰か一人を犠牲にしてすべてを丸くおさめようとする解決策である。日本は村社会なので、とかく最大多数の最大幸福を求めるあまりこうした解決策が採用されがちだが、こうした解決策は絶対採用してはならない。
CheNaoto 2013-08-19 10:46:16
なぜなら、最大多数の最大幸福ために、だれか少数者の圧倒的な不幸を許容するような社会というのは、いろいろな少数者が本来持っている権利を蹂躙し、そのうちにはあなたの権利さえも蹂躙しはじめるからだ。これは絶対に取ってはいけない解決策である。
CheNaoto 2013-08-19 10:47:13
では、どうするべきか? もちろん、日本はトレンドとして成長している社会ではないので、いつもみんなが楽しく暮らせる訳ではない。ただ、そういう状況、つまり衰退期に位置する場合には、誰か少数者を圧倒的に不幸にして問題解決をするのではなく、多くの利害関係者が痛みを共有しなければならない。
CheNaoto 2013-08-19 10:48:17
そうすることにより、圧倒的正義みたいなもののためにだったら少数者を犠牲にするような解決策は取られなくなり、結果としてすべての人々が本来持っている権利が尊重されるようになり、すべての人々が心穏やかに暮らせる社会が維持されるからだ。
CheNaoto 2013-08-19 10:49:10
生活保護の不正受給を叩く人がいるけれど、それはそれで問題だけれども、だから生活保護は無くせば良いという極端な論理には与しない。そんな解決策が採用されたら、次は失業保険がなくなるかもしれないし、健康保険が無くなるかもしれない。敵は絶えず敵を求めていることを忘れては行けない。
CheNaoto 2013-08-19 10:50:10
解決策というのは、利害関係者間の痛み分けであるべきなのだ。その点利益分配については、痛み分けほどは問題にならないことが多い。どちらかといえば、それはプラスのことだからだ。ただ、問題というのは基本的にはマイナスのことなので、やはり問題解決には心して掛からないといけない。
CheNaoto 2013-08-19 10:51:07
以上が、小論文を書く上で大切なことだ、そしてこれは、人々の心をうつような文章を書く事、影響力ある文章を書く事にもつながる。現に私は、はてぶに参入して一日で100user級を2つ、1万PV以上を2つ出した。私が文章を書く上で気をつけている事はつまりこういうことです。
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